赤い糸
第7章 出発
さみしかった。
大好きな荘太が近くにいない。
それだけで泣きそうになった。
家に着いて、すぐ荘太に抱き付いてキスをした。
こんなんで、私は大丈夫だろうか…
荘太は何も言わず、私のキスを受け止めてくれた。
自分からなかなか甘えない私が、こんなふうに甘えられるのは荘太だからに違いない。
荘太の温かさがここちいい。
荘太はいつも、私のありのままを受け止めてくれる。
だから、安心して腕の中に飛び込める。
荘太の大丈夫って言葉をきくと、本当に大丈夫だと思える。
不思議だ。
年下とは思えない。
腕の中が心地いい。
「おかえりなさい。」
やっとその言葉が言えた。