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愛しの茉莉亜

第14章 もう一度初めから

その声は僕がずっとずっと聞きたかった声だ。


声のする方に目を向けると、砂場で親子が遊んでいた。


その母親は紛れもなく茉莉亜だった!


1歳過ぎか2歳になるくらいかの小さな男の子と一緒だった。


茉莉亜…


すぐに駆け寄りたかった。


すぐに抱きしめたかった。


でも出来なかった。


茉莉亜は幸せそうに笑っていた。


そうか…茉莉亜は結婚して子供も出来て、新しい人生を歩んでるんだ。


そう思ったら声をかけれなかった。

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