恋愛short story
第2章 ※ 不安材料
ブルッと背筋に
悪寒が走る。
何だか…
嫌な予感がする……
背後に視線を感じ
振り返ると
後輩の佐々木が
ぬぅっと突っ立っていた。
「うわっ!!驚かすな佐々木。俺に何か用でも?」
「……せんぱぁーい武智先輩の代わりに先輩がおれに…俺に今日付き合ってくれるって聞いたんですけど…俺…」
佐々木は暗い顔をして
今にも泣き出しそうだ。
おまけにいつもより
声のトーンが低い。
さっき、武智から
話はなんとなく聞いたけど。
こんなにも
佐々木が暗いとなると…
俺の手に
負え無そうな気がする……
武智のヤツ、俺に
佐々木を押し付けたな。
ハァ……。
それにしても佐々木クン、
どーしたちゃったのよ。
そんな泣きそうな顔
しないでくれるかな?
周りから俺が
泣かせたみたいに
思われるじゃないの…
「あー、分かった…。分かったから、そんな顔しないでくれる?仕事終わったら呑みに行こう」
あーあ…
面倒臭い事を
引き受けてしまった…
俺は後輩の佐々木を
連れて仕事帰りに
居酒屋へと寄った。
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