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運命の誘惑

第13章 秘密 *汐生side*

「ごめん。


私‥恭がいるから‥‥」




申し訳無さそうに俯き気味に謝る寺島。



俺に対して申し訳なさそうな表情をしてくれる寺島が何だか愛しく感じる。




でもね?




「知ってるよ?それで?」



「え?」




俺の言葉に驚いたのかバッと俺の顔を見上げる寺島。


うん。

彼氏さんが居るのは知ってるよ?

重々、腹が立つくらい知ってる。

彼氏のせいで苦しんでる事。

彼氏のせいで泣いてる事。

彼氏のせいで‥‥自分の未来を捨ててる事。

彼氏の事が未だに好きな事。




「全部知ってるけど。


だから、何?」





そんな事、俺には関係ない。








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