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運命の誘惑

第17章 微動  *汐生side*

元々、あんまり走るのは好きじゃない俺。

だからマラソンとか全然好きじゃない。


だけど、不思議と全力で走ってんのに疲労感が沸いて来ない。


沸いてくるのは、ただ1つ。



焦燥感。




寺島の元に早く!早く!早く!!


ただこれだけを思いながら足をがむしゃらに動かす。



外灯の灯りがほのかに耀る道を走りながら数メートル先を目で凝らして見ると、ぼんやりと人影が浮かび上がる。






元か?!






「元!!」


「汐生!!早く早く!!」




残り数メートル全力で走った先で俺の目に飛び込んで来た光景は‥・
















――――――は?















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