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運命の誘惑

第18章 彼女の闇

寺島から身体を起こして立ち上がって、すっかり幸せそうな寝顔に変身した寺島の寝顔を見つめる。




さっきまでの苦渋に満ちた顔が嘘のようにスヤスヤと眠る彼女の寝顔を見てホッと胸を撫で下す。




‥良かった。
もう大丈夫そうだな‥。



サラリと彼女の頬に掛かる少し茶色の髪の毛を指で払い退けてやると




「ん‥‥・」




くすぐったいのか頭を竦めて横向きで小さく丸まる。





多分。

こういう場面で男は理性を失うんだろうな。





なんて思いながら、さっき寺島が呟いた言葉を思い出す。






“私が恭を殺した”







‥‥どういう意味‥‥?








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