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運命の誘惑

第18章 彼女の闇

「ありがとうございます!
愛結は寝た?」



ドアの音に気付いたお姉さんはくるりと振り向いた。



「はい。今爆睡してます」



俺は首を竦めてニコッと笑いながら応えると安心したのかホッと息をつく彼女に何か違和感を感じた。





‥もしかして。





「あいつ‥寺島はいつも魘されたりしてるんですか?」




もしかして‥



さっきみたいに毎晩寝ながら涙流して‥?




するとお姉さんは少しだけ小さく息を吐いて




「少し、時間ある?」




お姉さんはコーヒー片手に“どう?”風に聞いてきた。



時間は既に21時を回っていた。



けど‥



俺も寺島の“闇の核”を聞きたい。




「はい。大丈夫です」


「じゃぁちょっと座ってて?」




少し緊張しつつリビングのソファに座った。





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