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運命の誘惑

第22章 葛藤

身体を起こして岡田を見ると、岡田は優しく笑ったまま




「寺島が俺の名前を呼んだのが聞こえたから。

だから絶対何がなんでも俺が助けたかった。

ただそれだけだからお礼なんて要らねーよ」



そう言って目を細めてふにゃりと笑った。




「あ、でも‥‥」


「?」


「どうせお礼されるなら‥‥俺」




ニヤッと笑って私の腕を自分の方に引き寄せた岡田は私の耳元でそっと囁いて



「‥‥・はっ?!」


「じゃぁ明日な♪」



軽く手を振って帰って行った。



1人、その場に残された私は岡田が囁いた言葉、



“早く俺に惚れて欲しいな”



子の言葉が頭の中リピートされて、ドキドキが止まらなくて‥





今に至る。


















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