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従わない奴隷

第12章 ユウリと今野

俺は
カラダを半分
ユウリの方に向けて

料理を食べたり
話をしたりした



ユウリの足に

俺の

膝が当たってるのは



気付いていたけど



俺も
ユウリも


気付かない振りをしていた





ユウリは
パンケーキが効いているのか
運ばれてきた料理を
ほんの少ししか
食べていなかった



「ユウリ・・

なんで・・・

なんで行きたくねぇのに
今野と約束したんだ?」




「・・・・・」




「内緒・・か?」




「いえ…あの…

このままじゃ
いけないかなって
思って…」



「何が?」



「少しは
男の人と話できるくらいに
ならないと…

こ…恋人とか…


できない…かなって…」




「欲しいのか?恋人」




更に

俺はユウリの顔を

のぞきこんだ




「誰かを…

誰かをすきに
なりたいです」



え・・・



じゃあ今は

好きな男は
いないってことか?


ユウリに
好きな男がいないことに

俺は

安堵とショックを

同時にうけた




まだ
好きな男はいない

と言うことは

誰かに
ユウリを
奪われることはない



でも


それと同時に




俺は

ユウリの

好きな男では



ないってことだった


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