従わない奴隷
第13章 俺の心とユウリの心
俺は
まだ高校3年だった
バイト先の
先輩を好きになった
俺が
好きになったのか
それとも
先輩に誘惑されて
好きになったのか
それは
今でも
よく分からない
魅力的な
すごく
いい女だったから
俺はすぐ
彼女に
のめり込んでいった
彼女は
俺を愛してくれていた
俺も彼女を
どうしようもなく
好きで
周りが見えないほど
愛していた
高校を
卒業するころ
彼女から
妊娠したと
告げられた
迷いは
ひとつもなかった
ヤバイなんて
全く
思わなかった
責任を取って
結婚できることが
うれしいとさえ
思った
こんなに愛している彼女を
こんなにいい女を
永遠に手に入れることが
できると
喜んでいた
高校を卒業して
すぐに就職し
親の世話になって
結婚式を挙げた
彼女は幸せそうだった
専門学校に
進学のつもりだった俺は
なかなかいい就職先もなく
とりあえず就いた職場は
かなりキツイ仕事だった
でも
生まれてくる
子供のために
愛する彼女のために
文句ひとつ言わず
働いた
そんな
キツい仕事さえ
幸せだと
感じていた
そして
どんどん
彼女の腹はでかくなって
出産の日を迎えたんだ