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ツインズ・ラブ

第25章  嵐の後に(Side葉月)

 ホテルの部屋に入ると、立ち話も何だからと言われて、誘われるままにバルコニー近くにある重厚感ある椅子に腰を下ろした。
 その前にはテーブルがあり、俺と向かい合う形で智則が同じ作りの椅子に座っている。
 いつも使っていた部屋よりランクが高いスイートルーム。ロマンチックな演出が好きな智則が好む部屋だ。そこにたたずむ智則には、芸能人特有のオーラがある。
「わざわざ来てくれてありがとう。でも、葉月、本当に高校生なんだね」
 智則が口を開く。
「制服着ているところ、初めて見たから、新鮮だった」
 智則の声が少し緊張している気がする。
「そうだね。いつも私服でしか会ったことなかったから」
 俺も、緊張しているけど。
「折角だから、何か、飲む?それとも何か食べるなら、ルームサービスを頼むけど?」
「折角だけど、長居するわけにはいかないから」

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