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この恋は、特別(ふつう)

第1章 始めに。

君は、いつも帰りが遅いので、毎回私の家に来る。

翔「ただいまー。」

そんな声を聞くと、毎回ホッとする。

(あぁ、今日も無事事務所にばれなかったんだ)って。

君はそんな顔に気づいて、

翔「大丈夫だよ。俺が上手くやってるから(笑)」

「ばか。そんなこと知ってる。」

なんて、口では強がっておいて、内心ちょっと怖い。

いつバレる日がくるか。

いつ捨てられる日がくるか。

最近は、慣れたけど、付き合い初めての頃は、ビクビクしてたな。


「ねぇ、翔?」

翔「ん?」

「あのさ…その…、明日、締め切りで。」

翔「…うん。」

君の表情が曇る。

「イチャイチャしてる余裕が…ないんです。」

翔「…はぁ、またお預け?」

「ごめん。」

せっかく君に会えたのにお預けだとこっちもきついんすよ?


君との出会いも仕事の時だった。

意外と普通で、芸能人と、って感じは全くしなかった。…かな?(笑)

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