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ふわふわ堕天使のスルメイカ

第7章 成り立たない【倖】

「ありがとう…重盛君」


「ん?」


「私、目が覚めた。

自分の幸せは自分で切り開く物なんだよね?

私、幸せになりたい」



私は彼に向ってニカリと笑ってみせる。

すると、彼もニカリと笑う。



「おう!俺が付いててやっから。

頑張って取り敢えず1歩前進しようぜ?」


「うん…!」



1歩前進…。

それは、“彼との別れ”を意味する。


けど、私の心にもう迷いは無い。



私は鞄の中から携帯を取り出してギュッと握る。



「あの・・もう少しだけ一緒に居て貰っていいかな?」


「当たり前」


フッと笑って言ってくれた彼にホッと小さく息を吐いて。



「あ、もしもし拓ちゃん?ごめんね突然。

あのね………」




私はすっかり真っ暗になった空に輝く1番星を眺めながら拓ちゃんに電話を掛けた。





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