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ふわふわ堕天使のスルメイカ

第11章 想い出

「はぁ~……」


思わず深い溜息が出る。


「どした?でっかい溜息吐いて」


「えー?…うん…」



拓ちゃんの事を少しでも考えると、真っ先の過るのは、さっき聞いた喘ぎ声。

今までの幸せな想い出とかじゃなくて、

楽しい想い出じゃなくて


今は、さっき聞いたばかりの喘ぎ声が過って、今までの綺麗な想い出も一気に曇る。




「簡単に拓ちゃんが心から消えてくれたらいいのにな……」



苦笑しながら独り言のようにボソリと呟くと、

光はしっかりとその言葉を拾ってて、

座ってた椅子から立ち上がると私の足元に私の顔を覗き込むようにしゃがんだ。



少し上目で私を見上げる光の顔が、やけに優しくてドクンと不覚にも心が跳ねる。




「心愛はあいつと別れた事、後悔してんの?」


「え…?」



後悔…?





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