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ふわふわ堕天使のスルメイカ

第16章 放さない・離さない

せっかく…。

せっかく心臓のドキドキを抑えようとしてた私の努力は虚しいがままに意味がなくて。


ドキドキを通り越して、心臓はこの上なくバクバクと脈打ち過ぎて

息が苦しくなる。



「ふっ。すっげードキドキしちゃってんのな」


「なっ……‼」



さっきからもしかして私の心臓の音、聴こえちゃってんの?!


なんて焦ってると、光がクスクス笑いながら私の手首を「んっ」と見せて




「脈、」


「は…?」


「手首握ってっから脈でドキドキが伝わってんの」


「!!」




光は、目を細めたままクスクス笑うけど、私は本当にドキドキしまくってる心臓音が完全にバレてる恥ずかしさで全く笑えない。



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