テキストサイズ

ふわふわ堕天使のスルメイカ

第6章 はんたいことば

本当は行って欲しくなんてない



「ほんっとごめん!心愛!」


「いいって!いいって!“仕事”なんだもん。大丈夫だから行って?」



だって、本当は知ってるんだもん



「有難う!心愛!やっぱ心愛は最高だわ!」


「でしょ?」



なのに笑って平然を装う嘘つきの自分。



「拓ちゃん…!」


「ん?」


「拓ちゃん…私拓ちゃんの事好き」


「うん、知ってるよっ!ありがとうー♪」



「…ううんっ」



…違うよ、拓ちゃん…。



今は“ありがとう”なんて言葉より



“俺も好きだよ”



この言葉が聴きたいのに……




「じゃぁ、俺そろそろ……」



でも、拓ちゃんは言ってくれないんだね…。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ