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空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第5章 第二話 【めざめ】 旅立ち

 幸の大きな瞳に再び涙が溢れた。どうしたら良いのか判らない。亮平の言うように、思い切って諦めて、言いなりになった方が気持ちは楽なのだろうか。それでも、怖くて仕方がなかった。自分を組み敷くときの亮平の、ぎらつく眼の光や荒々しい息遣いがたまらなく怖いと思った。

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