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空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第6章 第二話 【めざめ】 再会

 その年もあと数日で終わろうかという押し詰まった日の夕刻、浩三が帰り支度をしている幸に言った。
「幸さん、どうです。帰りにカフェにでも行きませんか」
 幸は思わず眼を見開いて、浩三を見つめた。
「いや、そんな眼で見ないで下さいよ。僕だって、カフェに女性を誘うくらいの度胸はあるんですから。

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