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空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第11章 第四話【縁~えにし~】 早春賦

 自分の選んだ道は何と辛いものであるのか。幸は今更ながらその険しさを思い知らされていた。それは我が身の犯した罪の証でもあった。
 長い夏の陽も暮れ、薄暗くなってきた廊下に、ポツンと灯ったランプの明かりが妙に寒々しく見えた。

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