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空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第14章 番外編第一話「潮騒の詩」~海辺の恋~

 つややかに濡れたような黒い髪は背中をすべり、腰まで届いている。なめらかな白い肌に整った目鼻立ち―、潮風に髪がなびくその様は、まさに伝説の人魚のようだ。
 北の海のはるか沖合に棲み、月の夜、海から顔を出し、その美しき姿で船乗りたちの心を惑わし海へと引きずり込むという―。

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