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空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第14章 番外編第一話「潮騒の詩」~海辺の恋~

「海神の日に浜へ出るとは良い度胸をしているが、あまり長居すると、海の神さまの罰が当たるぞ」
 亮平が真面目な表情で言うと、娘は笑った。まるで大輪の百合が花開いたような華やかな美貌である。大方、年の頃は十八くらいだろうか。
「心配してくれて、ありがとう」
 そう言って、また笑い声を立てる。亮平はムッとした。

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