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空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第19章 番外編第三話【秘恋~背徳の恋~】 濁世の花

 と、突如として、茶色の水鳥が飛び立った。二羽の鳥は翼をひろげて、蒼空へと羽ばたいてゆく。飛ぶときもやはり寄り添い合うようにして飛ぶ様を、織部はいつまでも眺めていた。
「つがいの鳥でしょうか」
 ふと呟き、視線を水面へと投げる。

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