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空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第20章 番外編第三話【秘恋~背徳の恋~】 睡蓮の池 

「おいでとは知らず、失礼しました」
「いえ、どうか私にはお構いなく作業を続けて下さいませ」
 光円が微笑むと、織部は一瞬躊躇らいを見せ、部屋の中に入ってきた。
「私はお邪魔でございましょう」
 光円が立ち上がりかけたその時、織部の声が呼び止めた。
「いや、邪魔などではありません」
 その声があまりに大きく、光円は少し愕いたが、すぐに元どおりに端座した。

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