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空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第4章 第一話【空の記憶】~真実~ 

 幸は一つだけ気になっていたことがあった。夕べ、亮平が幸を押し倒したときに口走った台詞がどうしても耳から離れないのだ。
―澪、俺にはお前がいないと駄目なんだ。もう、どこにも行かないでくれ。
 忘れ去ってしまうには、あまりにも悲痛な叫びであった。

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