
強制恋愛
第21章 *21*真実
櫻木先輩は首を横にふった
『俺と俺の父親は血が繋がっていない』
………え?
『玲奈の父親と母親が両親を亡くした俺を助けてくれたんだ』
両親を亡くした……?
『その恩人の父親が息子であるお前に社長をついでほしい…って言ってくれたんだ…』
櫻木先輩は目を細めて微笑む
『その期待に応えたい…だから留学して勉強したいって思ったんだ』
全然知らなかった
私は櫻木先輩の 彼女 として過ごしていたから、櫻木先輩のことを周りの女の子たちよりもはるかに知っていると思っていた
でも、私…櫻木先輩の…なにを知っているんだろう
目の前にいるのに前よりもっと遠くに感じた
