近くて遠い
第22章 距離
だれかが拐った?
いやまさか…
ここのセキュリティは万全なはず…
だとしたら、
真希が自分で逃げた……?
そんな考えが光瑠に浮かんで胸がキリキリと痛む。
寝不足がたたって頭が上手く回らなく、身体も重たい。
いや、だが隼人は部屋にいた…
弟想いの真希が、隼人を置いて逃げ出すなど有り得ない…
─────私は…どこにも…行きません…
「ならなんで部屋にいない!!」
走り回ってせいで、喉がカラカラだった。
落ち着け…
そう自分に言い聞かせて水を飲もうと自分の寝室に向かう。
部屋に入って、
入り口の近くに用意された水をグラスに入れてゆっくり飲み干した。
慌てている自分をなるべく冷静にさせるように、息をゆっくりと吐く。
寝れなくて、どこかに行ったのか?
こんな夜中に…庭か…?
とりあえず、古畑を起こして一緒に捜索しよう──
そう思って再び部屋を出ようとした時、
背後から人の気配を感じ取り、すばやく後ろを振り返った。
耳をすますと、
聞き慣れた小さな寝息が聞こえてきて、
ベッドが小さく上下している。
まさか──
光瑠はベッドにゆっくりと近付いた。
いやまさか…
ここのセキュリティは万全なはず…
だとしたら、
真希が自分で逃げた……?
そんな考えが光瑠に浮かんで胸がキリキリと痛む。
寝不足がたたって頭が上手く回らなく、身体も重たい。
いや、だが隼人は部屋にいた…
弟想いの真希が、隼人を置いて逃げ出すなど有り得ない…
─────私は…どこにも…行きません…
「ならなんで部屋にいない!!」
走り回ってせいで、喉がカラカラだった。
落ち着け…
そう自分に言い聞かせて水を飲もうと自分の寝室に向かう。
部屋に入って、
入り口の近くに用意された水をグラスに入れてゆっくり飲み干した。
慌てている自分をなるべく冷静にさせるように、息をゆっくりと吐く。
寝れなくて、どこかに行ったのか?
こんな夜中に…庭か…?
とりあえず、古畑を起こして一緒に捜索しよう──
そう思って再び部屋を出ようとした時、
背後から人の気配を感じ取り、すばやく後ろを振り返った。
耳をすますと、
聞き慣れた小さな寝息が聞こえてきて、
ベッドが小さく上下している。
まさか──
光瑠はベッドにゆっくりと近付いた。