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近くて遠い

第24章 究極の選択

────────…


ここは


どこだろう…



辺りを見回しても


誰もいない。



周りは



真っ白……



どこを見ても……。



私は



一人…?



怖い。


どうしようもなく



怖い。




何もない。



誰もいない。



私は


慌てて走り出す。



目を開けていたら


何もないが分かってしまうから、


ギュッと目を瞑って



一目散に走る。



────────視覚のない世界は欠如の世界じゃありません



この声は



要さん………




迫ってくる



言葉では言い表せない


怖いもの。



巻き込まれる…



急いで、


はやくこの世界から…。



そう思った瞬間、


グラッと身体が揺れた。



白い世界が



グラグラグラと…



揺れてる。



怖い


怖い



「助けてっ…」



────────大丈夫だ


低い声が降ってきて、



両肩をグッと



掴まれた。



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