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近くて遠い

第25章 符合

────────…


メイドだろうか、


突然現れた幼げな声の持ち主の言葉を聞くと、

真希さんは何も言わずに慌てて駆け出していく足音がした。


ただならぬその雰囲気に隼人の腕を掴んだ。



「隼人、お姉さんが行った方に連れていってくれ。」



「うん!」



元気な返事を聞くと要は立ち上がって、隼人にもらったまつぼっくりをスーツのポケットにいれた。

そして隼人の手とステッキを握りしめて、


隼人にひかれるまま、前に進んだ。




何故か放っておけなかった。


自分に言い聞かせるように、

"有川社長と真希さんはお似合いだ"

なんて言ったが……


やはりどうしても気になる。


そんな気持ちを要は止めることが出来なかった。

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