近くて遠い
第38章 大事なもの
要は床の上で光るネックレスを拾いそれを見つめた。
"Maki"と刻まれたプレートの裏にある言葉
espoir(エスポワール)───
フランス語で
希望──────
要はギュッと唇を引き結んだ。
もう光瑠にとって真希がどういう存在なのかは
聞かなくても分かった。
入れ違ってしまった
真希と光瑠の心。
それに要は心を痛めながら、
意を決して
光瑠に話し掛けようとしたその時───
ダダダダと廊下から走る音が聞こえ、
「社長っ!!!!!!!」
と血相変えて酒田が現れ、皆が、身体をびくつかせた。
酒田は要の姿を見て一瞬びっくりしたあと、
タブレットを持って急いで光瑠に近付いた。
「なんだいきなり今日は休日の──」
「これを見てください!!!」
光瑠の言葉を遮って酒田はタブレット画面を光瑠に押し付けるようにして見せた。
「一体なんだ──」
酒田のあまりの勢いに皆が圧倒され、タブレットの周りに集まった。
画面に写し出されたのは、動画のようで
暗くてよく見えない。
目をならすようにして皆がじっとそれを見て、
驚愕した。
"Maki"と刻まれたプレートの裏にある言葉
espoir(エスポワール)───
フランス語で
希望──────
要はギュッと唇を引き結んだ。
もう光瑠にとって真希がどういう存在なのかは
聞かなくても分かった。
入れ違ってしまった
真希と光瑠の心。
それに要は心を痛めながら、
意を決して
光瑠に話し掛けようとしたその時───
ダダダダと廊下から走る音が聞こえ、
「社長っ!!!!!!!」
と血相変えて酒田が現れ、皆が、身体をびくつかせた。
酒田は要の姿を見て一瞬びっくりしたあと、
タブレットを持って急いで光瑠に近付いた。
「なんだいきなり今日は休日の──」
「これを見てください!!!」
光瑠の言葉を遮って酒田はタブレット画面を光瑠に押し付けるようにして見せた。
「一体なんだ──」
酒田のあまりの勢いに皆が圧倒され、タブレットの周りに集まった。
画面に写し出されたのは、動画のようで
暗くてよく見えない。
目をならすようにして皆がじっとそれを見て、
驚愕した。