近くて遠い
第42章 愛すこと、愛されること
────────…
シャワーを浴び終わると、私は用意されていたいつものネグリジェを着た。
そしてベッドに腰掛けて、部屋を見渡す。
変わらないその様子が嬉しすぎて、まだ戻ってきたという実感が湧かない。
私は枕を掴むとそれを抱き抱えた。
今日は本当に色んなことが一気に起こって
うまく頭の整理がついていない。
バイトを終えた時は、
光瑠さんに会いたいって思いながら、泣いてて……
ふと渡辺のことを思い出して背筋が凍った。
殺すといって見せたナイフの妖しい輝きや首に当てられたときの、ヒヤッとした感触がリアルに記憶に残っている。
本当に怖かった……
死ぬなんて今まで考えたことの無かった私は、
本当に恐怖で身体が硬直した。
でも……
私は枕をぎゅっと抱えながら、
光瑠さんが現れたときのことを思い出していた。
絶望の闇の中、
扉が開いて見えた
あのシルエット…
「……かっこよかった…」
と私は一人でポツリと呟いた。
しかも、
そのあと……
何度も
『愛してる』
って…
私は光瑠さんの言葉を思い出すと、きゃーーっと声を上げ紅くなった顔を枕に押し付けてジタバタしていた。
「…………なにしてんだ?」
「へっ…!
わぁっ…!!」
突然聞こえた低い声にびっくりして顔を上げると、
光瑠さんが腕を組んで私を怪訝そうに眺めていた。
「いっ…いつからいたんですかっ…!」
「いつからって…
今さっきだ。
言っとくが、ノックしたからな。
そしたらお前がゴニャゴニャ言いながら枕に顔を埋めてた。」
みっ…見られてたっ…
恥ずかしくなった私は再び枕に顔を埋めた。
シャワーを浴び終わると、私は用意されていたいつものネグリジェを着た。
そしてベッドに腰掛けて、部屋を見渡す。
変わらないその様子が嬉しすぎて、まだ戻ってきたという実感が湧かない。
私は枕を掴むとそれを抱き抱えた。
今日は本当に色んなことが一気に起こって
うまく頭の整理がついていない。
バイトを終えた時は、
光瑠さんに会いたいって思いながら、泣いてて……
ふと渡辺のことを思い出して背筋が凍った。
殺すといって見せたナイフの妖しい輝きや首に当てられたときの、ヒヤッとした感触がリアルに記憶に残っている。
本当に怖かった……
死ぬなんて今まで考えたことの無かった私は、
本当に恐怖で身体が硬直した。
でも……
私は枕をぎゅっと抱えながら、
光瑠さんが現れたときのことを思い出していた。
絶望の闇の中、
扉が開いて見えた
あのシルエット…
「……かっこよかった…」
と私は一人でポツリと呟いた。
しかも、
そのあと……
何度も
『愛してる』
って…
私は光瑠さんの言葉を思い出すと、きゃーーっと声を上げ紅くなった顔を枕に押し付けてジタバタしていた。
「…………なにしてんだ?」
「へっ…!
わぁっ…!!」
突然聞こえた低い声にびっくりして顔を上げると、
光瑠さんが腕を組んで私を怪訝そうに眺めていた。
「いっ…いつからいたんですかっ…!」
「いつからって…
今さっきだ。
言っとくが、ノックしたからな。
そしたらお前がゴニャゴニャ言いながら枕に顔を埋めてた。」
みっ…見られてたっ…
恥ずかしくなった私は再び枕に顔を埋めた。