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最初で最後の恋

第16章 新たな不安

ーSide by 澪ー

急に走っていってしまった神田君。
どうしたんだろう…


小走りであたしたちの元に帰ってきた透君は、少し悲しそうな顔であたしを見つめた。


「神田君、どうしたっていうの?急に走り出したりして」

香奈があたしの言いたいことを先に言ってくれた。

透君はふぅとため息をついて、とりあえずゆっくり話せるところに行こうと促した。


あたしたち3人は学校近くのカフェに入った。


「…で、神田のことなんだけど」


そう言って口を開く透君は、どこか言いにくそうな感じをちらつかせていた。

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