テキストサイズ

読んでる貴女がいろんなシチュで主人公になって読める短編集。

第7章 暗闇のサーカス

テントの入り口に、男女二人がいた。

「あらあら~??貴女、サーカス見に来てくれたの~??」

「そ、そうだけど…。」

「わぁ~!!嬉しいな~!!さぁ、どうぞ~!!」

「どうも………。」

二人は、双子なのだろうか。

とてもよく似ている。

ピカピカ光る、ワインレッドの瞳。

やや色白の、綺麗すぎる肌。

真っ黒な、吸い込まれるような髪。

鏡だ。

分け目などが違うだけで、全て同じ。

そう思いながら、中に足を踏み入れた。

「……?」

今、何か落としたような、そんな感覚があった。

足元をみても何もない。

気のせいか。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ