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遺伝子の欲望

第8章 単細胞生物

「お店に用事があって、寄ったら黎子さんの様子を伺ってる松原さんがいて…気になって後を付けたら…。」 


あぁ…なんてタイミング。


暢くんがいなかったら、どうなってた事やら。


「本当に…ありがとう…助かったわ。」


「いえ…無事で良かったです。家まで歩きですか?」


「えぇ…今日はたまたま歩いたら、こんな事に。」


暢くんは、遠慮気味に


「あの…良かったら家まで送らせて下さい…。心配なんで…。」


まぁ!本当に優しい子ね。確かに怖いわね…。


「ふふ…お願いしていいかしら。」


「は、はい!」


ぱぁ~と笑顔になる暢くんが、妙に愛しく感じた…。


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