詩集
第18章 至上命題
人類最古の至上命題
誰もいない家の中
彼女と2人、ベッドの上でもつれ合う
未熟なこころとからだでもつれ合う
華奢な、未熟な、不相応
それでも僕らは止められない
彼女の中から
僕を呼ぶ声がする
処分できないもやもやが
2人の間を行き来する
2人だけの
秘密の共有
それがどんどん膨らんでいく
早く
大きく
いけないことをしている感覚が
スリルが快感に変わっていく
寡黙な彼女は何も言わずに
彼女も目で訴える
「脱がして…」
かすれた声で、彼女が僕に背中を向けて
制服のまま
四つん這いのまま
制服のスカートの中に手を伸ばす
両脇から、ゆっくり爪を立てないように
布を引っ張る
中央に貼り付いたような抵抗を残して
それは彼女の膝下まで落ちてきた
どくん
と鼓動が大きく跳ね上がる
恐る恐る
びくり、と彼女が震え上がる
ずぶずぶと
肉で肉を灼く感触
彼女の中に
沈み込む
お互いを見つめない
愛の言葉も交わさない
ただ、神経だけを研ぎ澄ます
ただ、お互いの感触だけを感じ合う
潰されて、押し戻される感覚
押し上げられて、拡げられる感覚
異質の感覚を
ひどく味わう
感じ合う
お互いの肉が
もう伸びきらない一番奥で
こすれ合う
女性ホルモンが膜を作って
僕のことを待っていた
にゅる、にゅる、にゅるり
お胎の内で、彼女が逃げる
逃げるごとに、女性ホルモンが塗りつけられる
出ておいで
こっちにおいで
そんなふうに呼びかける
ベッドの上で
子供が2人
もつれ合う
秘密の会話
大人の会話
言葉を使わないコミュニケーション
あっ
意に反して、彼女の口から声が漏れる
膝が崩れて
バランスを失って
もつれ合ってベッドに沈む
深く
ベッドに沈んだ衝撃は
彼女のお腹の一点に集まる
暴力的に
押し上げられる
その摩擦に負けて
ぷつっと
僕のなかから溢れだす
漏れだす
止まらない
留まらない
濃くて、クドい男性ホルモンが
彼女の中に溢れだす
彼女に覆いかぶさったまま
きゅっと手を握って
耳元で彼女に愛を囁く
ダイスキ
きゅっと彼女が握り返す
ダイスキ
スキ
僕と彼女はつながったまま
愛の余韻を少し味わう
目を瞑って
もう少しだけ…
誰もいない家の中
彼女と2人、ベッドの上でもつれ合う
未熟なこころとからだでもつれ合う
華奢な、未熟な、不相応
それでも僕らは止められない
彼女の中から
僕を呼ぶ声がする
処分できないもやもやが
2人の間を行き来する
2人だけの
秘密の共有
それがどんどん膨らんでいく
早く
大きく
いけないことをしている感覚が
スリルが快感に変わっていく
寡黙な彼女は何も言わずに
彼女も目で訴える
「脱がして…」
かすれた声で、彼女が僕に背中を向けて
制服のまま
四つん這いのまま
制服のスカートの中に手を伸ばす
両脇から、ゆっくり爪を立てないように
布を引っ張る
中央に貼り付いたような抵抗を残して
それは彼女の膝下まで落ちてきた
どくん
と鼓動が大きく跳ね上がる
恐る恐る
びくり、と彼女が震え上がる
ずぶずぶと
肉で肉を灼く感触
彼女の中に
沈み込む
お互いを見つめない
愛の言葉も交わさない
ただ、神経だけを研ぎ澄ます
ただ、お互いの感触だけを感じ合う
潰されて、押し戻される感覚
押し上げられて、拡げられる感覚
異質の感覚を
ひどく味わう
感じ合う
お互いの肉が
もう伸びきらない一番奥で
こすれ合う
女性ホルモンが膜を作って
僕のことを待っていた
にゅる、にゅる、にゅるり
お胎の内で、彼女が逃げる
逃げるごとに、女性ホルモンが塗りつけられる
出ておいで
こっちにおいで
そんなふうに呼びかける
ベッドの上で
子供が2人
もつれ合う
秘密の会話
大人の会話
言葉を使わないコミュニケーション
あっ
意に反して、彼女の口から声が漏れる
膝が崩れて
バランスを失って
もつれ合ってベッドに沈む
深く
ベッドに沈んだ衝撃は
彼女のお腹の一点に集まる
暴力的に
押し上げられる
その摩擦に負けて
ぷつっと
僕のなかから溢れだす
漏れだす
止まらない
留まらない
濃くて、クドい男性ホルモンが
彼女の中に溢れだす
彼女に覆いかぶさったまま
きゅっと手を握って
耳元で彼女に愛を囁く
ダイスキ
きゅっと彼女が握り返す
ダイスキ
スキ
僕と彼女はつながったまま
愛の余韻を少し味わう
目を瞑って
もう少しだけ…