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俺の聖なる剣

第7章 君




走っても


走っても

周りの景色は変わらなくて





疲れるだけを
繰り返す




ここで
あきらめてしまおうか





走りつづければ

必ず叶うはずだって


言ったのは
誰だったっけ




もう少し走ったら
ゴールするかもしれないと






思い続けて
どれくらいがたつのだろう



私は

『もしかして』




の言葉にさえ希望を失った








一旦 そこで
立ち止まって

うつむいた








すると



誰かの足跡が見えた





その誰かは私と同じだけ

走り抜いてきて




ゴールへたどり着けたのだろうか














…私 もういちど
走ってみよう


あと少しでゴールかも…






それで また繰り返すの?
疲れるだけのループなの?





うん そうだよ





でも



そこまで走った


私の足跡が





過程としての



私の財産なんだ







走れば 走るだけ




自分は頑張ったって
格言できるでしょ









ゆっくりと
土に刻み込む


私の足跡

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