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秘密の派遣業務

第16章 イブの夜

いつもよりも優しく…
いつもよりも深く…
桐沢は紗江を抱く。

真っ暗な部屋の中、ベッド脇の僅かな灯りが2人を照らす。

紗江「…ぁ…んっ…」

桐沢「…紗江…っ…」

白く柔らかい紗江の肌の隅々に手と唇を這わせながら…
熱くなっていく紗江に愛しさが募る。

(…もう…ごまかし切れない…)

胸の奥にしまい込んだこの想いを認めるのが怖かった。
紗江の境遇を考えると…不安がない訳じゃない。

今自分の腕の中に居ても…明日は違う奴の腕の中に居るのだから…

(…でも…)

それを差し引いてももうこの気持ちは誤魔化せない程、大きくなっていた。

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