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秘密の派遣業務

第27章 凍てついた心

紗江「…直哉さん…私っ…うっ…」

涙が溢れた。

桐沢「…辛かっただろ?もう大丈夫…俺が側に居る…全て受け止めてやる………来いっ…」

そう言って直哉さんは手を広げた。

(…飛び込んでも…いいの…?)

身体が勝手に動いた。
ベッドから起き上がると勢い良くその腕の中に飛び込んだ。

紗江「…っ…直哉さん…っ…」

(紗江…っ……)

黙ったまま強い力で抱きしめた。
細い身体は震えていて…
紗江が負った傷の深さがヒシヒシと伝わって来た。

桐沢「…紗江っ…!」

言葉もなくただ抱き締めあっていた。

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