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私の掏明くん

第12章 掏明のいない日々



千尋「今までどこにいたの?」

掏明「駅をうろうろ…」

千尋「ご飯は?ちゃんと食べてた?」

掏明「大丈夫、不思議とこの体、お腹は
空かないみたいで…」

千尋「でもどうして…どうしていなくな
ったりなんか…」

掏明「俺はこんなんだし…ずっと一緒に
はいられない…消えるなら今かなって…
でも結局、戻って来たけど…」

千尋「お願い…お願いだからもう私の前
からいなくならないで、お願い…」

掏明「…」

千尋「お願い…」

掏明「千尋がそう望むなら…俺はずっと
ずっと千尋の側にいる」

千尋「約束、約束だからね…」

掏明「うんっ」

千尋「…」


千尋が望むならずっと側にいる
そう約束してくれた掏明
その心
言葉に嘘偽りはない
だけど二人共、わかっていた
どんなに願ってもずっと一緒にはいられ
ない事を…


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