私の掏明くん
第13章 正夢
千尋「何か食べる?」
掏明「作ってくれるの?」
千尋「うんっ、何食べたい?」
掏明「千尋がいいな」
千尋「えっ」
掏明「なんてね、何でもいいよ」
千尋「すぐ作るから」
掏明「うん」
久しぶりの料理だった
掏明がいなくなってからは一人という事
もあり
外食やコンビニなどで
ほとんど済ませてしまっていた
あまり料理は得意ではないが掏明の為に
頑張って
料理を作った
千尋「あっ、そういえば掏明の夢見たん
だよ」
掏明「夢?どんな」
千尋「掏明が綺麗な女の人と小さい男の
子と一緒に歩いてる夢、なんか家族みた
いだった」
掏明「小さい男の子…」
千尋「目のクリッとした男の子、多分…
小学1、2年生くらいだと思うけど」
掏明「…」
千尋「はいっ、お待たせ」
掏明「美味しそう、いただきます」
千尋「いただきます」
その日
久しぶりに家で食べた千尋
誰かと食べる食事はいつもより美味しく
幸せを感じる事が
出来た