私の掏明くん
第20章 タイムリミット
貴子「…」
病室に戻ると貴子は
担当医に言われた事を考えていた
東矢が自殺し一年間、今日まで治療を続
けてきたが
治療の成果は見られず
金銭的な面でも本人の為にも
これ以上、治療を続けるのは正直難しか
った
貴子「…東矢さん」
東矢の手をギュッと握り
祈るような気持ちで東矢を見つめる貴子
目覚めてほしいと思いながらも
金銭的な理由から
治療をやめる決断をしようとしてる
自分を許してほしいとも
思い始めていた
それから数週間
貴子は必死に悩み決断した
東矢の妻として一輝の母として家族を守
る為
苦渋の決断を…
貴子「…」
一輝「ママ、どうしたの」
貴子「一輝、一輝ごめんね…」
一輝「ママ」