私の掏明くん
第24章 終電間際
千尋「…」
良人と別れた千尋
良人とは気が合うし一緒にいて楽だった
だけど
だけどそれは恋愛ではなく甘えだった
良人の気持ち優しさを利用した
単なる甘え…
千尋「…疲れたな」
家に帰りたかった
だけど体が重くなかなか動けず
千尋は地下鉄のホームのベンチに一人
座っていた
千尋「…はぁっ」
何本も電車が通過し
いつの間にか終電間際になっていた
千尋「…もう帰らなきゃ」
電車が到着し
ようやく立ち上がり重い足取りながら
電車に乗り込む事が出来た千尋
だけどその時…
千尋「…!!」
東矢「…」
千尋「掏、東矢さん?どうして…」
東矢「わからない…だけど気づいたら…
追いかけてた…」
千尋「…」
東矢の登場で
結局、電車から降りるはめに…
千尋「思い…出したの…」
東矢「えっ?」
千尋「…いえ…何でもないです…」