私の掏明くん
第10章 来客中
千尋「絶対変態って思われた…未練がま
しいって…」
掏明「仕方ないよ」
千尋「…」
掏明「何?」
千尋「昨日はその…ごめんなさい…」
掏明「気にしてないよ、俺がいいって言
ったんだし」
千尋「…だけど」
掏明「それに俺も…千尋に謝らなきゃい
けない事があって」
千尋「謝らなきゃいけない事…」
掏明「…」
昨晩の事
掏明とセックスしたのに
違う人を想像し違う人の名前を何度も呼
んだ千尋
掏明が目の前にいるのに掏明ではない
別の男の名前を…
平気なわけないが
平気なフリをしている掏明
それに千尋に謝らなければいけない事と
は…
掏明「…」
千尋「掏明?」
掏明「俺、多分だけど…結婚してて子供
もいる」
千尋「記憶が戻ったの!?」
掏明「少しだけ…記憶の中で俺、小さな
男の子と一緒に歩いてて、多分俺の息子
なのかなって…」
千尋「…そうなんだ」