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なななのな♪

第104章 2月14日

そのあと、
兄貴と姉貴に紹介しようと思って亜紀乃をうちに呼んだけど、二人はいつも通りいなかった。


またでいいか…

というかめんどくさいから会わせなくてもいいんだが。


「学っ…はいっこれっ…」

「…………ありがと」


キレイにラッピングされた袋。


やっぱり、亜紀乃からもらうってだけですごい嬉しい…。


空にしたばっかの『好きのタンク』がまた限界近くまで溜まっていく。


しかも、このクッキーすんごいうまいし…。


…………亜紀乃、何度もごめん、


でも……もう限界。


「好きだよ」


タンクが…すぐに溢れる。


「っ…ありがと…私も好きだよ」


……………夢じゃないよな…?

聞いたら…また怒るかな。


起きてても寝てても最近亜紀乃のことばっかりだから、よく分かんなくなってきた。


でも多分この唇の感触も


抱き締めたこの感触も


ちゃんと、現実だと伝えてる。


触れれば触れるほど、

気持ちが誤魔化せない。


すごいダサいけど


「来年は……俺だけにちょうだい」


気付いたら、独占欲丸出しでそんなことを呟いてた。

【完】

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