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ただ…愛してる

第16章 閉ざされた俺

『なんだよ。』


今更なんなんだよ


『あの。元気だった?連絡つかないから
心配で…ねぇ。なんで返事くれないのあたし…なんかした?き…きらわれた?
ねぇ。』


はなこさん…痩せた?
顔色悪いよ。


『もう あんたの気まぐれに
振り回されたくねーの 旦那と
仲良くしなよ。』



バイニャ
ばかはなこ



『旦那と別れたの…それで…あの』



女が
あいとの後ろから



あいとの腰を抱いた



はなこの顔は
白くなり…
怒りにかわっていくのがわかった



『あたしお邪魔みたいね。ばかだったわ、さよなら。顔だけの男前さん』




俺の前で精一杯の笑顔で言った。



『さよなら。はなこさん…』



背中を向けたはなこさんを
俺は
止めることが出来なかった




俺の愛する人が
永遠に届かない人になった
瞬間だった

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