テキストサイズ

砂漠の月、星の姫~road to East~

第2章 第二夜【国境の月~road to east~】

 タリムが息を呑み込んだ時、男がその場にはおよそ似つかわしくない呑気な声で言った。
「ここは国境だな」
 タリムはハッとした。そうだ、忘れていた、地図にも載らないような小さな小さなオアシスはまた、姫の生まれ育った国の最果てでもあったのだと。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ