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砂漠の月、星の姫~road to East~

第1章 第一夜【砂漠へ~road to oasis~】

―それは良い。東は我らの信ずる太陽神がおわすところ、東へ行けば、必ずや神のお恵みが姫のおん身にありましょう。
 フィーロがしっかりと頷く。タリムはもう一度彼にしがみつきたい衝動を懸命にこらえ、想いを断ち切るようにその場を立ち去った。
 昔から東の果てには神がいて、大いなる生命の恵みをもたらす河があると語り継がれていた。この国の人々はずっと前から太陽を唯一の神として信仰していたのだ。

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