テキストサイズ

キャンバスのキミ

第11章 気まぐれ?Kiss

今のうちに荷物を持って帰ろう。


画材を片付け始めると、曽根君が来てしまった。


「帰るの?」


「今日から家で描くわ」


曽根君が近づいてきた。


「どうして?」


「どうしてって…」


俯いて困っていると、私の顎を持ちあげた。


「ここに居てよ」


優しい眼差しで身動きが取れなかった。


そのまま近づく曽根君に私は自然と目を閉じる。


曽根君の唇がそっと私の唇に触れた。


私は彼女の事もあり嬉しいけど複雑で…


涙が出た。


「なんで、泣くんだよ」


「嫌よ…あなた彼女いるでしょ。どうしてこんな事するのよっ…」


涙が大粒になった。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ