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秘め事は月の輝く夜に、あなたと~後宮華談~

第3章 すれ違う心

「それでは、お言葉に甘えさせて頂きまして、本日はこれにて失礼致します」
「崔内官、殿下のお世話は、私が責任もってあい務めるますゆえ、どうかごゆっくりお寝み下さいませ」
 明香も脇から言い添えると、崔内官は安心したように頷き、〝後は頼みましたぞ〟と退室していった。
 しばらくは王のページをめくる音だけが静かな室内に響いていた。

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