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秘め事は月の輝く夜に、あなたと~後宮華談~

第3章 すれ違う心

 流石は、自分は稀代の暗君を出した王室の裔(すえ)だけはあると、王は自嘲めいた笑いを刻んだ。
 男としても王としても、そして人間としても最低だ。こんな自分を、あの女はさぞ軽蔑していることだろう。
 だが、もう自分を抑えるのは限界だ。

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