
隣り合わせの関係
第2章 その男
『ただいま~』
「おかえり~…由衣?」
『お兄ちゃん!!
久しぶり!!元気だった?風邪ひいてない?』
「久しぶり由衣。
元気だったよ。風邪もひいてない!」
くすっと笑ってお兄ちゃんは私を見た
お兄ちゃんは北海道の医大生で
会うのはお正月ぶり
かっこよくて優しくて大好きなお兄ちゃん…
私は自他共に認めるブラコンなのだ!!
『今日はどうして帰ってきたの?』
「まだ大学生は夏休みだからね!
お盆に帰ってこれなかったからさ
由衣は学校始まってるんだな」
『うん!
一昨日からだよ!』
それからちょっと他愛もない話をして
お兄ちゃんは用事があると言い
出掛けて行った
学校ではあんなに
男の人のことを考えていたのに
お兄ちゃんと久しぶりにあったからか
男の人のことは頭から抜けていた…
